第82章 俺に責任を取るべきじゃないのか?

八幡誠言の行動に、鳴海絃星の頭は真っ白になった。

考える暇も、迷う暇もない。意識より先に身体が動く――彼女は脇の棚に置かれていたアロマディフューザーを掴み、八幡誠言の頭めがけて思いきり叩きつけた。

ドンッ!

静まり返った部屋に、鈍い衝撃音がやけに響く。

鳴海絃星はその場に立ち尽くしたまま、八幡誠言の額から突然あふれ出した血を見つめた。

指から力が抜け、手にしていたものが床へ落ちる……。

八幡誠言は微動だにしない。額の血が眉骨を伝い、つうっと頬へ落ちていくのを、ただ許したまま。

痛がる素振りすらない。

ただ、彼は彼女を見ていた。

「きゃあっ!」

背後で、川野梓の悲鳴が上がっ...

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