第155章 とてもとても愛してる

司は彼女の華奢な足首をそっと掴むと、ウェディングシューズを履かせた。

「下まで、俺が抱いていく」

昭子は、傅(かしず)くように靴を履かせる司の姿を見つめ、不意に視界が滲んだ。

彼女は小さく身を縮こまらせ、首を振る。

「お嫁に行くのを、あなたに見送られたくない……。篠崎さん、帰ってください……!」

司の目元もまた、赤く染まっていた。彼は視線を上げ、その瞳には深い哀切が揺らめいている。

「最後だと思って、頼む。いいか?」

「須田樹から聞いた。花嫁は靴を履いた後、地を踏んではいけないそうだ。縁起が悪いと。だから、俺に抱かせてくれ。送り出させてほしいんだ……!」

彼はベッドの上の昭子を...

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