第172章 どうする

彼女は今や既婚者だ。だからこそ、自分は尚更こんな真似をしてはならないはずだった。

だが、桜井昭子の唇が再び重なった瞬間、篠崎司の理性は脆くも砕け散った。

彼は桜井昭子を抱き上げ、テーブルに押し付けると、狂ったようにその唇を貪った……

桜井昭子の瞳は熱に潤んで焦点が合わず、ただ口づけで篠崎司に応えることしかできない。

篠崎司はその体をさらに強く抱き締めた。彼女に触れた瞬間、全身の血液が沸騰し、逆流するような感覚に襲われる。

恋しくて、たまらない。今すぐ彼女のすべてを感じ取りたい。

しかし、僅かに残った理性が彼を押し止めた。意識の混濁した彼女に対し、こんなことをしてはいけない。

彼は...

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