第176章 永遠が欲しい

「貸し借りなんて考えるな。俺が勝手にしたことだ」

 司はそう告げると、運転席に乗り込んだ。

 そう言われてしまえば、昭子としても返す言葉がない。大人しく司に従い、彼の別荘へと向かうしかなかった。

 別荘の内装は絢爛豪華そのもので、至るところから富の香りが漂ってくる。玄関前の噴水や手入れの行き届いた花壇も、その優雅な佇まいに完璧に調和していた。

 目の前に広がる光景に、昭子は思わず呆気にとられる。やはり、貧乏人の想像力などたかが知れているということか。

 司が車を停めるまで、彼女は我に返ることさえできなかった。

「着いたぞ。降りろ」

 司は昭子の細かな表情の変化を見逃さず、口元に微かな笑...

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