第192章 終わった

通話を切った直後、ずっと傍らで控えていた森山七海がついに堪え兼ねたように口を開いた。

「ちょっと、そんなに急ぐ必要あるわけ? まだ任務も終わってないのに、もう四、五回も電話してるじゃない」

「それに、自分の携帯ぐらい持ち歩けないの? 人のを使うってどういうつもり」

篠崎司は森山七海の憤慨した表情を無視し、携帯電話を彼女の懐へ放り投げた。

「あとどれくらいだ」

その言葉に森山七海は呆れ返り、篠崎司を睨みつけて言った。

「よくそんな台詞が吐けるわね? あなたが家にいる愛しい奥様のことばかり考えてるせいで、ここまで長引いてるんでしょ?」

本来なら、彼は昨日のうちに帰宅して桜井昭子に会う...

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