第200章 愚かで邪悪

司は、己の行いを激しく悔いていた。これまで彼女を散々傷つけ、その後も二度、三度と彼女の心を抉り続けてしまったのだ。

ベンチに座り込み、泣き崩れる昭子の姿を目にした瞬間、心臓を鋭利な刃物で滅多刺しにされたような激痛が走った。苦しい。息ができないほどに。

俺の昭子は、あの件で俺に完全に愛想を尽かしたからこそ、あんなものを見つけてしまったのだろうか。

彼は胸を強く鷲掴みにしながら、ふと違和感を覚えた。何かが引っかかる。見落としている細部があるような気がした。

彼女が突然、あれらの機密資料に行き当たるなどあり得るだろうか? あまりにも出来すぎている。

「先生……」

ユキが司の様子を案じ、た...

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