第203章 彼との約束

昭子に会いたい一心でここまで来た司だが、その知らせを聞いた瞬間、血の気が引いたように顔色はさらに蒼白さを増した。

数秒のあいだ呆然と立ち尽くした後、彼は美月の方へと視線を向ける。

「なら……あいつはどこにいる?」

「柳瀬と一緒に、次のプロジェクトの現場へ向かったわ」

またしても昭子とすれ違ってしまった──その事実は、既に限界を迎えていた司の身体に最後の打撃を与えた。

膝から力が抜け落ち、口端からは一筋の鮮血が滲む。その光景に、傍らに控えていた樹が息を呑んだ。

美月も驚愕のあまり目を見開き、慌ててスマートフォンを取り出す。

「救急車……すぐに呼ぶわ」

だが、司はその手を制した。最後の希...

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