第207章 彼の手を借りる

男は激痛に耐えかね、喉が裂けんばかりの悲鳴を上げた。

「ああっ! 頼む、許してくれ! 俺は本当に何も知らないんだ!」

恐怖に顔を歪め、男は司の手にある短剣を凝視する。腕から伝わる焼けるような痛みに、男は泣き叫びたい衝動に駆られていた。

「本当なんだ、俺も利用されただけなんだよ! あの野郎、まだ金だって一部しかよこしちゃいない。俺だってあんたと同様、そいつを探し出したいんだ!」

司は目を細め、男の目の前でゆらりと短剣を揺らしてみせた。男はひっ、と息を呑んで反射的に目を閉じる。

そのあまりの情けなさに、傍らに控えていたユキは呆れたように首を振った。これほど役に立たない男も珍しい。

「見逃し...

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