第222章 今度は彼の言うことを聞くな

昭子は、腕の中で艶やかに咲き誇る胡蝶蘭を見つめ、眉を少し寄せた。この人は忘れているのだろうか。別荘の裏には広大なチューリップ畑があるというのに。この男は、世界中の花をすべて私に贈るつもりなのだろうか。

彼女の心を読んだのか、司は優しく微笑んだ。

「これは今日の分だ。これからも贈る。世界中の花を、すべてお前に贈るつもりだ」

彼の口調は真剣そのもので、昭子は小さく溜息をつき、静かに言った。

「……そんなこと、しなくていいんですよ。あんなにたくさんの花、部屋に置ききれません」

しかし司は首を横に振り、頑なに言った。

「必要だ。言っただろう? これからはお前のそばにいて、今までしてやれなか...

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