第233章 早く病院へ行こう

かつて篠崎社長の兄が亡くなった時、その原因が過度の激務による休息不足、そしてそれが引き起こした突発的な死であったことを、樹は鮮明に記憶していた。

彼は、司が兄と同じ道を辿るのではないかと、恐怖に駆られていた。

蘭が懸命に体調管理に努めていたとはいえ、四年前に桜井さんを失ってからの篠崎社長は、心身共に限界を超えていた。彼女の後を追って自殺を図ったことさえあり、その体はとうに悲鳴を上げていたのだ。

あの四年間は、来る日も来る日も酒と煙草に溺れる荒んだ生活だった。さらにその後、遠山圭吾を救うために瀕死の重傷を負い、一時は生死の境を彷徨ったこともある。

なんとか一命を取り留めた後も、篠崎社長は...

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