第265章 お互いを信じる

須田は慌てて床に膝をついた司を抱き起こし、ベッドへと運んだ。

「申し訳ありません、篠崎社長。目が覚めたばかりの社長には刺激が強すぎると思い、桜井さんの失踪を伏せておりました」

「社長、今は何よりお身体が大切です。桜井さんの捜索にはすでに人を向かわせています。無理に動かれて後遺症でも残ったら、それこそ桜井さんが悲しまれます」

その言葉に、司は冷徹な視線を彼らに浴びせ、歯を食いしばるようにして言った。

「連れ去ったのは桐山涼だ。すぐにイギリスへ飛んで奴を探せ。あいつを取り戻すんだ!」

「桐山を……俺の前に引きずり出してこい!」

最後の一言は、まるで血を吐くような憎悪が込められていた。

あ...

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