第291章 縁談の申し込み

司はふっ、と短く喉を鳴らして笑うと、彼女の華奢な体を腕の中に閉じ込めた。

「約束しただろう。お前のデザイン画でコンペに参加するってな。俺は一度口にしたことは、絶対に反故にはしない」

当初はただ、少しでも昭子の力になりたい、それ以外のことは大して考えていなかった。

だが、いつだって司は何をおいても彼女を最優先にしている。その事実に昭子は思わず目元を熱くさせ、彼の腰に腕を回してしがみついた。

「ありがとうございます……」

司は彼女の髪を優しく撫でながら、声音を和らげる。

「礼を言う必要はない。すべてはお前の実力だ。俺はただ、そのデザイン画をしかるべき場所に運んだに過ぎない」

コンペ、...

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