第303章 二言三言話す

しかし、二人が結ばれることは、悲劇の序章に過ぎなかった。

芳江の双眸から光が消え、不意に何かにハッと気づいたかのように、司を睨み上げた。

そうだ。あの子――私の息子は、情愛に溺れたあまり、女の手にかかって命を落としたのだ。

二度とあんな過ちを繰り返させてはならない。

芳江は猛然と立ち上がると、冷然と言い放った。

「篠崎家の当主たる者、情に流されてはなりません! ましてや隙を見せるなど言語道断。そんなものは、お前の足枷にしかならないのです!」

「私が、そうした卑小な愛欲に足をすくわれることなく生きてきたからこそ、今の篠崎家があるのです! 篠崎家に限らず、名家とはすべからくそうあるべき...

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