第320章 なぜ変わったのか

 その言葉を言い終えた途端、映像はふっと消えた。辺りはまた一面の闇に沈み、そこに取り残されたのは桐山涼だけだった。消えたモニターをじっと見つめたまま、いつまでも現実に戻れない。まるで生命そのものを抜き取られたみたいに、血の気が引いた顔は白く乾いていた。

 桜井杏は、たしかに自分を裏切った。けれど、その彼女はもう二度と帰ってこない。

 滑稽だとしか思えなかった。あれほどまでに愛していたくせに、認めようとしなかった。自分が彼女を愛しているということを、死ぬその瞬間まで、彼女に教えてやりもしなかった。

 桜井杏が遺した動画は、最初から最後まで、ただ謝罪の言葉ばかりだった。どこにも責める響きは...

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