第418章 黒幕の正体

篠崎司はグラスを手に取ると、その言葉を聞いてゆっくりと視線を向けた。

深淵のように冷徹なその瞳に、須田樹は心底から戦慄し、慌てて目を伏せる。それ以上の問いを重ねることなど、とてもできなかった。

篠崎司は、須田家になど興味はない。

諸星家をはじめとする数々の企業を飲み込み、すでに一強の地位を築いている彼にとって、今さら須田家に手を出せば無用な波風が立つだけだ。

それに──。

須田家という狂犬の群れは、桐山家のように扱いやすい連中ではない。

だが、古川蘭の件を完全に放置するわけにもいかなかった。

「何がわかった」

篠崎司はグラスに口をつけ、あくまで無関心を装って尋ねる。

「確かに...

ログインして続きを読む