第52章

翌日、宝生知優は羽村寧音から送られてきた住所を頼りに、会場へ向かった。

晩餐会の場所は、K市でもっとも賑わう通りに面した一流ホテルだった。

到着してまず目に入ったのは、入口前にずらりと並ぶ高級車の列。

ドアマンでさえ妙に整った顔立ちで、案内されてホールへ足を踏み入れた瞬間、知優は思わず息を呑んだ。

シャンデリアの光がきらめき、空気には香水とシャンパンの匂いが漂う。どこを見ても贅の極み。

知優は眉をわずかに上げる。少し意外だった。

羽村寧音が、こんな規模の晩餐会に自分を招くなんて。

会場には財界の顔ぶれが揃い、グラスを交わしながら軽妙に言葉を回している。

「着いたよ」

知優は...

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