第88章

宝生知優は、鈴崎潤がいきなり唇を重ねてくるなんて思ってもみなかった。触れ合った刹那、強い電流が身体を貫いたみたいに神経が跳ね、全身がじんわり痺れていく。

熱くて、強引で、逃がさないキス。

宝生知優の細い腰に添えられた大きな手もまた、溶けてしまいそうなほど熱かった。

頭が回らない。思考は真っ白。

身体の奥から湧き上がるものに押され、彼の勢いを拒めない。気づけば腕が彼の腕に絡み、夢中で応えていた。

呼吸が完全に絡み合った頃には、心臓の鼓動まで同じ速さになった気がする。どくん、どくん。どちらの音か、もうわからない。

どれくらい口づけていたのだろう。

宝生知優がくらくらしてきた頃、息が...

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