第91章

鈴崎潤は長い脚を組み、背筋をすっと伸ばしたまま、居間のくたびれたソファに落ち着いて座っていた。

薄暗い電球の光が、彫りの深い顔立ちに落ちる。角ばった輪郭を際立たせ、眉と目元に宿る冷ややかさまで、くっきりと浮かび上がらせていた。

宝生知優は、思わず見とれる。

この顔は、反則なくらい整っている。――当時、自分が進んで彼の子を産もうと思ったのも、無理はない。

雨が止むのを待つ時間は、やけに長い。秒針の一つ一つが、肌を削るみたいに苦しい。

こんな土砂降りを見るのは久しぶりだった。しかも、止む気配がない。

古い家は雨に叩かれ続け、だんだん耐えきれなくなっていく。屋根の隙間から水が滲み、ソフ...

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