第183章

五年後――

時はまさに流水のごとく、気がつけば父の再婚から丸五年が過ぎていた。

五年という歳月は、長いようでいて短くもある。そのあいだに、本当にいろいろなことが起こり、気がつけば、かつて当たり前だったものがすっかり様変わりしてしまった。

父が中島と結婚してから、海子との関係も、少しずつだが息を吹き返していった。

生活は続いていくし、あの一件のあと、海子は以前にも増して俺に尽くしてくれるようになった。俺の言うことなら何でも聞く、といった具合に。

父が再婚してからの空いた時間、俺と海子は、ほとんどいつも一緒にいた。俺も、海子と父をふたりきりにさせるような状況は、意図的に作らないようにし...

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