第191章

 二日という時間は、思っていたよりもあっという間に過ぎ去った。今日は一年に一度の父の誕生日だ。それも、ただの誕生日ではない。父が大病からようやく回復して迎える、最初の誕生日。言ってみれば、二度目の人生の始まりでもある。

 これまではいつも、俺と海子がトトと浩太を連れて島へ行き、父と一緒に誕生日を祝っていた。けれど今年は、父と中島さんに街まで出てきてもらうことにした。どうしたって市内のほうが設備も整っているし、父も中島さんも病気になってからは、ずいぶん長いことこちらへ戻ってきていない。この機会に何日か家でゆっくりしてもらって、気分転換もしてほしかった。

 父は精巣の摘出手術を受けてからとい...

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