第228章 IFストーリー

一家三人は、それぞれ胸の内に重いものを抱えたまま夕食を済ませた。父は自分の寝室に戻り、久しぶりに人が使うことになった部屋を軽く片づけ始める。長いこと空き部屋同然だったその寝室に、持って来た荷物を少しずつ詰めていくつもりなのだろう。

私も自分の寝室に戻り、ベッドに早々と横になってスマホをいじる。海子は、黙々と食器を片づけていた。

指先はいつものように画面をなぞっているのに、胸の内はまるで静まらない。これからどう切り出すべきか。誰に、どんな順番で話すべきなのか。

まずは父からか。それとも海子からか。

どちらか一方を先に納得させなければ、もう片方を説得することもできない。頭の中で何度も順番...

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