第250章 IFストーリー

 荷物をひと通り片づけ終えると、机の引き出しからドングルを取り出し、カチリと音を立ててパソコンに差し込んだ。

 父と海子のセックスビデオを見る時、最初から再生するのが、昔からの癖であり趣味だった。いきなりリアルタイムの映像から見るのは、どうにも好きになれない。

 さっき電話で海子は、父が帰ってくるのは八時過ぎだと言っていた。ならば再生時間は夜の八時に合わせておけばいい――そう思ったところで、ふと引っかかった。

 父は自分から帰ってきたのか。それとも、海子が電話をかけて呼び戻したのか。

 そこを考え始めると、八時固定というのが急に怪しく思えてくる。海子が能動的に電話したのだとしたら、何...

ログインして続きを読む