第277章 IFストーリー

 海子の言葉を聞いて、私も黙り込んだ。どう考えても、状況は袋小路に入り込んでしまっている。

 父と海子を関係させようと思うなら、私は会社で残業しているふりをして、家を空けなければならない。けれど、会社に泊まり込むより、家で眠ったほうが疲れは取れるに決まっている。もし私が家にいる状態で、父と海子があの行為に及ぶことができるだろうか。たとえ私が許したとしても、二人は割り切れるのか。そう考えると、残された場所は、あの小島しかない。

「そういえばさ、小島でのこと、まだちゃんと聞いてなかったよね。どうしてあの時、戻る決心をしたのか……今なら話してくれる?」

 話題を変えたい気持ちもあったし、その...

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