第337章 IFストーリー

時間が止まってしまったかのようだった。

海子は、またしても石像のように固まり微動だにしない。動いているのは、モニターの中のビデオだけだ。私たち夫婦の寝室のビデオ、リビングルームのビデオ、トイレのビデオ、そして次男の部屋のビデオ――次々と切り替わりながら、ひとつ、またひとつと、すべての「秘密」が海子の前にさらけ出されていく。

私が最初に薬を盛った夜も、あいつらのセックスビデオでオナニーしている私の姿も、あの晩、次男の部屋の前に立って、中から聞こえてくる交わりの音に耳を澄ませていた私も……

ビデオの進行とともに、海子の表情は目まぐるしく変わっていく。いちばん多いのは驚愕だ。信じられないと言...

ログインして続きを読む