第350章 IFストーリー

時間は過ぎていく。

耳をそばだてて、聞こえるものをひとつ残らず拾おうとした。けれど、何も聞こえない。たまに話し声のようなものがしても、それもくぐもっていて、小さくて、閉ざされたドア越しでは何を言っているのかまったく判然としなかった。

やがて、じわじわと時間が流れていくにつれて、焼酎のアルコールが回り、射精したあとの虚脱感が全身にのしかかる。さらに海子に長いこと弄ばれていたせいもあって、とうとう意識をつなぎとめておくことができなくなり、ゆっくりと深い闇に沈んでいった。

半分眠って半分起きているような境目で、ふいに海子のうめき声を聞いた気がした。けれど、それが本当に耳元でした声なのか、それ...

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