第353章 IFストーリー

 海子は、まるでわざと見せつけるみたいに、胸を父の背中へぴたりと押しつけたかと思うと、上半身をふるりと一度揺らした。柔らかな弾みがベッドに伝わり、マットレスがゆっくりと波打つのがはっきりと見える。

 海子の胸は、彼女自身の身じろぎに合わせて形を変え、尖った乳首が父の背中の上で、くるくると円を描くようになぞっていく。

 父の身体はこわばったまま、ぴくりとも動かない。

 これは、あからさまなまでの誘惑だ。これまでのように、いきなり核心へなだれ込んでいくのとは違う。今夜の海子は妙に気が長い。すべてを、自分から進んで前戯として組み立てているかのようだった。

 背中越しに伝わる刺激にどうしよう...

ログインして続きを読む