第7章

昼になり、私と父、そして海子は簡単な昼食を済ませ、それから船で小さな島へと渡った。島の風景は美しく、私と父は肩を並べて後ろを歩き、海子は楽しげな妖精のように前の方を駆け回り、島にあるもの全てに好奇心を向けていた。島の環境は素晴らしく、海子はすっかり夢中になっているようだった。

「いつ帰るんだ? 浩太のことが少し心配でな。こんなに長く出ていて、母子健康センターでどうしていることか」父は前方の海子にちらりと視線を送りながら言った。好奇心が一段落すると、父は孫のことが気になり始めたようだ。やはり父の年齢になると、私や妻のような若者ほど遊び好きではなく、少し遊ぶと退屈に感じてしまうのだろう。

「...

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