第148章

「明け方から熱を出した。ただの風邪だが、ずっとお前を呼んで泣き止まない」

蓮の視線が、彼女の青白い顔に落ちる。その口調には有無を言わさぬ響きがあった。

「運転手に送らせる。熱が下がるまで看病しろ」

断りの言葉が喉まで出かかったが、熱で赤く染まった光の小さな顔を思い浮かべると、知意の心はたちまち柔らかく溶けてしまった。

あの子はいつだって彼女の弱点だ。放っておくことなどできるはずがない。

「……分かったわ」

知意はすべての感情を押し殺し、蓮を二度と見ることなく、きびきびと背を向けて立ち去った。

……

別荘の子供部屋。

光は小さな毛布にくるまってソファに座っていた。顔は赤く、ぐ...

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