第167章

三日目の午前、知意はようやく最後の資料を整理し終えた。

椅子の背もたれに寄りかかり、目を閉じて、長く息を吐き出す。

机の上の書類の山は分野ごとに分類され、一つ一つに付箋が貼られている。

契約書の曖昧な条項や彼女に不利な罠を一つ一つリストアップし、法的根拠と事実の裏付けを添えて、三十ページ以上の補足説明としてまとめた。

立ち上がって伸びをし、洗練されたダークカラーのスーツに着替える。書類の山をビジネスバッグに詰め込み、スマホを手に取ると、ベッドのそばで静かに絵を描いている光に目をやり、歩み寄ってその額にキスを落とした。

「光、ちょっと仕事の話し合いに行ってくるね。すぐに戻るから、いい...

ログインして続きを読む