第171章

翌朝、知意は荷物をまとめ、光の手を引いてホテルのロビーを後にした。

ガラス扉越しに朝日が降り注ぎ、二人の姿を柔らかく包み込む。

光は小さなリュックを背負い、水色の薄手のアウターを着て、童歌を口ずさみながらぴょんぴょんと跳ねるように歩いている。

だが不意に足を止めると、知意の手を振りほどき、ロビーの中央へ向かって駆け出した。

そこには蓮が立っていた。ダークカラーのコートを羽織り、手にはビジネスバッグ、足元には小さなスーツケースが置かれている。

彼は駆け寄ってくる光を見ると、しゃがみ込んでその小さな体を受け止めた。

光は彼の首に抱きつき、嬉しそうに声を弾ませた。

「パパ、どうしてこ...

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