第20章

その声に、その場にいた全員が一斉に視線を向けた。

いつの間にか入り口に立っていた蓮の顔は恐ろしいほどに沈み、全身から人を威圧するような冷気が立ち込めていた。

彼の視線が、青ざめた知意へと向けられる。その瞳には怒りが燃えていた。

蓮の突然の登場により、レストランの張り詰めた空気は一瞬にして氷点下まで凍りついた。

誰もが息を潜め、彼の一挙手一投足に目を凝らす。

清香は頼もしい後ろ盾を見つけたかのように、先ほどのヒステリックな態度を瞬時に引っ込めた。茶の染みがついた胸元を押さえ、涙をぽろぽろとこぼしながら蓮のもとへ駆け寄る。

「蓮! この人たち、私をいじめるの! 突き飛ばして、お茶まで...

ログインして続きを読む