第30章

翌日、知意は周藤教授に半休をもらった。

丁寧にプリントした数枚の写真を手に、彼女は一人、かつて数々の栄光を手にした最高学府の門をくぐった。

緑豊かなキャンパスでは、本を抱えた若い学生たちが足早に行き交い、若々しい笑い声が弾けている。

見慣れた並木道を歩きながら、知意の足取りは自然とゆっくりになった。

希望に満ちた彼らの顔を見ていると、ふと現実感が薄れていく。

深呼吸を一つして、知意は記憶を頼りに文化活動室へと向かった。

青山は退職後、よくここで書道をしたり本を読んだりしている。

文化活動室は静まり返っていた。知意はそっと扉を押し開ける。

窓際の机に向かい、青山が本を読んでいた...

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