第39章

知意は矢野ディレクターの言葉をそのまま伝えた。

一瞬にして土気色になった父の顔を見つめ、知意は必死に声を張った。

「お父さん、まだ諦めないで。まずは誰が嫌がらせをしているのか突き止めなきゃ。原因が分かれば、きっと解決の糸口が見つかるはずだから」

名山は力なく首を振った。

「相手が誰かも分からんのに、どうやって原因を探るんだ」

「絶対に分かるわ」

知意はきっぱりと言い切った。

「お父さん、お母さん、今夜はここに泊まるから。あまり心配しないで、まずは休んで。明日、一緒にどうするか考えよう」

両親をなだめ、寝室へ送り届ける。

幼い頃から使っているベッドに横たわったものの、一向に眠...

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