第41章

彼女はまっすぐにテーブルへ歩み寄り、用意していた資料を両手で差し出した。

「お忙しいところ申し訳ありません。本日、一ノ瀬先輩に無理を言って面会をお願いしたのは、橘グループ傘下の橘文化投資会社と、私の父・名山の提携プロジェクトについて、直接ご報告したいことがあったからです」

清隆は資料を受け取ったが、すぐには開かなかった。いつもの値踏みするような視線を向ける。

「白石さん? お会いするのは初めてだと思うが」

知意の胸がぎゅっと締め付けられた。本当は会ったことがある。あの火事のとき、彼女を助け出してくれたのは彼なのだ。

だが、彼が覚えていないのなら、知意もあえて口にするつもりはなかった...

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