第9章

蓮の視線が煙を貫き、ついに彼女を捉えた。

木枠の下敷きになり、身動き一つとれない惨状を前に、蓮は眉をひそめて足を速める。彼女の脚を圧し潰す木枠を退かそうと、手を伸ばした。

その指先が、焼け焦げた木枠の縁に触れそうになった、その時。

知意の心臓が大きく跳ね、胸の奥にわずかな希望が灯った。

だが、蓮の手が知意に届くより早く、背後から甲高い悲鳴が上がった。

「蓮! 助けて! 蛇が! 蛇がこっちに!!!」

蓮の動きがぴたりと止まる。振り返る。

入口近く、煙の薄い場所に清香がいた。顔は真っ青で、怯えたように小腿を押さえ、すがるような目で彼を見つめている。

刹那、蓮の眉が深く寄り、その瞳...

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