第98章

蓮がオフィスに戻ると、ドアの前で秘書が長いこと待ち構えていた。

彼がドアを押し開けて中へ入ると、秘書も後に続く。その手には、しっかりと封がされた茶封筒が握られていた。

ドアが閉まった瞬間、室内の光がわずかに暗くなる。カーテンは半分引かれ、午後の陽射しはデスクの角の小さなスペースを照らすのみだった。

「神谷社長、鑑定結果が出ました」

秘書は封筒をデスクに置き、声を押し殺して言った。

蓮はその封筒を見つめたまま、すぐには開けようとしない。

背もたれに寄りかかり、指先で肘掛けを二度叩く。それからペーパーナイフを手に取り、封を切った。

中に入っていたのは、わずか二枚の薄い紙。

それを...

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