第15章

車に乗り込むと、盛岡晃は会社で緊急会議があるからと口実を作り、運転手に両親と浅沢瑶を先へ実家へ送り届けるよう指示しようとした。

「瑶に案内させて、二人には先に帰ってもらうよ。会社の方は……」

「その必要はない」

盛岡重臣が直接言葉を遮った。平坦な口調だが、有無を言わせぬ圧迫感がある。

「ちょうどいい、私も久しく会社に顔を出していないからな。一緒に行こう」

盛岡晃の顔色が瞬時に沈んだ。父の決定は絶対であり、覆せないことを知っている彼は、喉の奥からどうにか一言だけ絞り出した。

「わかりました」

こうして、一行四人を乗せた車は、盛岡本社ビルへと向かった。

盛岡家の真の権力者である盛...

ログインして続きを読む