第37章

盛岡陸の顔に浮かんでいた笑みが凍りつき、やがてすべてを悟ったような落胆へと変わった。

浅沢瑶の静かな横顔を見つめながら、彼の胸には名状しがたい感情が渦巻いていた。少しだけ温もりを取り戻したかに見えたあの兆しは、義姉さんがその場を取り繕うため、たった一人で演じきった体裁にすぎなかったのだ。

さらに言葉をかけようとしたその時、少し離れた場所で長兄との会話を終えた盛岡晃が、険しい顔つきでこちらへ歩いてくるのが見えた。

その深淵のような黒い瞳は、遠くから二人を射抜き、値踏みするような光を帯びていた。

盛岡晃は無言のまま浅沢瑶のそばへ歩み寄ると、彼女の前に置かれた空の湯呑みを取り上げ、そのまま...

ログインして続きを読む