第104章

突然、天ノ川夢乃が切り出した。

「綾人のほうで動きがあったわ。今、対策を練っているところよ。どんな手を使ってでも、鴉崎響の手から総司くんを救い出すって言ってる。そっちはどう? 何か手がかりはない? 屋敷の正確な場所とか、警備の状況とか」

月見華の心臓が早鐘を打つ。だが、すぐに深い無力感がこみ上げてきた。

今日、屋敷で目の当たりにした光景を思い出し、彼女は苦々しく首を振る。

「難しいわ……あそこの警備は厳重すぎる。至る所に監視カメラとボディーガードが配置されているの。鴉崎響が直々に指示したものよ。総司を力ずくで連れ出すなんて、ほぼ不可能に近い。長期戦になるわね。衝動的な行動は禁物よ」

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