第14章

一方、鴉崎響が月見家を去った後、屋敷に残された月見光と藍原蛍は、底知れぬ恐怖に震えていた。

「お母さん、どうしよう? 響さんに……全部知られちゃった! 何もかもバレちゃったのよ!」

月見光は顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら訴える。

「あの人が私を許すはずがない。月見家だってただじゃ済まないわ。ねえ、どうすればいいの?」

藍原蛍もソファーに力なく座り込み、うわごとのように繰り返すだけだった。

「もうおしまいだわ、何もかも……」

その時、月見光の脳裏にある人物の顔が浮かんだ。

和泉凛太。

彼は月見家が支援していた貧しい苦学生だ。正確に言えば、支援していたのは月見華だったのだが。

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