第34章

和泉凛太は彼女の言葉に詰まり、二の句が継げなかった。

彼は目を細め、目の前の女を改めて値踏みするように見つめた。

彼女は想像以上に鋭利で、そして……冷徹だった。

記憶の中のあの人とは、完全に別物だ。

彼は淡々と言った。

「追い詰めるのもほどほどにしたらどうだ。彼らだって、そこまでの罪を犯したわけじゃない」

月見華は冷笑した。瞳から最後の温度が消え失せ、あとに残ったのは失望だけだった。

「和泉凛太。あんた、月見光のいい手駒ね」

和泉凛太の顔色がさっと変わる。

月見華は一歩踏み出し、眼底の失望をさらに濃くした。

「月見光の言うことは絶対ってわけ? 彼女のためなら、どんなことで...

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