第123章

まさか別荘の物色に来て、小林美穂に出くわすとは。

福田彩花は我が目を疑った。

(どうして彼女がここに? まさか、ここの持ち主である神門莉珂と知り合いだとでもいうの?)

彩花は露骨に不快な表情を浮かべた。

本来なら、八千四百万で交渉し、渋られれば九千六百万まで積むつもりだった。それなら持ち主も首を縦に振るはずだという算段があったのだ。

それなのに、よりによってこのタイミングで小林美穂に遭遇し、あのような口を利かれるとは。

胸糞が悪いことこの上ない。

実のところ、小林美穂が藤原家に嫁いで以来、夫である藤原太郎の甲斐性のなさを理由に、彩花の一家はずっと彼女を見下し、虐げてきたのだ。

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