第124章

その知らせを聞き、藤原太郎は冷ややかに鼻を鳴らした。

「『人は犬に劣る』とはよく言ったものだが、この高神賢治という男は犬畜生以下だな! 犬でさえ飼い主には噛み付かんというのに、あろうことか実の父親を殺害するとは!」

義父の高神賢治に対する痛烈な評価を耳にし、高橋祐介は静かに首を横に振った。

確かに高神賢治は決して公明正大な人物ではない。だが、根幹の部分ではまだ人の心を残していたはずだ。

父親を殺そうなどとは夢にも思っていなかっただろうし、まさか自分が他ならぬ高橋祐介の仕掛けた罠に嵌るとは想像もしていなかったに違いない。

実のところ、兄を「殺人犯」だと糾弾している高神行雄自身、兄が決...

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