第129章

「何年前の話だと思ってんだか」

藤原太郎の顔に、誇らしげな色が浮かんだ。

「ずっとあいつが俺に突っかかってきたんだ。なんせ当時、向こうが選んだのはこの俺だったからな! あいつ、そのせいで癇癪を起こして寝込んだぐらいだ。休学寸前だったらしいぞ」

「そうそう、武本義昭のやつ、半月も学校に来なかったよな!」

高橋祐介は傍らで大人たちの話を聞きながら、意外な事実に眉をひそめた。

まさか、あの武本義昭と自分の義父が恋敵だったとは。

正直なところ、義母である小林美穂のどこに、男二人が争うほどの魅力があるのか、彼には理解できなかった。

本当に、全く分からない。

武本義昭は、旧友...

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