第133章

その時、武本義昭もまた、自身の婿に視線を向けた。

「君も行ってきなさい。私はもう歳だ、これからの世界は君たち若者のものだよ」

それを聞いて、南木侯一は口元を緩めた。

「お任せください」

そう言い残し、彼もまた足早に教室を出て行く。

だが、廊下で高橋祐介の姿を認めた瞬間、その瞳には隠しきれない侮蔑の色が浮かんだ。

高橋祐介とて、この男と関わり合いになりたくはない。

何しろ、正真正銘のクズだからだ。

本気を出せば、一時間以内に南木の会社を倒産させることなど造作もない。

だが、今はまだその時ではない。

ほどなくして、彼らは階下に一人の老人の姿を認めた。背は丸まり、顔には老人性斑...

ログインして続きを読む