第275章 転機

「婆さん、そんなことしてたら本当に人が死んじゃうよ!いくらなんでも、殺しちゃまずいでしょう!」

広山潤子が声を上げ、藤原の婆さんを制止した。

自分をかばう言葉を聞いて、小林美穂は密かに安堵の息を漏らした。

刑務所に入ってからの二日間で、彼女はすべてを悟っていた。

この藤原の婆さんが唯一頼りにしているのが、広山潤子なのだということを。

広山潤子が後ろ盾にいるからこそ、藤原の婆さんは自分をいじめ続けることができるのだ。

もし広山潤子が手を貸すのをやめ、逆に自分に同情し始めれば、これからの生活は格段に楽になるはずだ。

そう考えた小林美穂は、涙ながらに訴えかけた。

「お姉様、やっぱり...

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