第360章 対面

だが、藤原未咲は母が家庭菜園をやりたがっていると聞き、そういうことなら小林美穂の気長さも少しは鍛えられるだろうと思った。

そこで未咲は自分から、高橋祐介に手伝ってほしいと頼んだのだ。

高橋祐介も、奥さんの頼みを断れるはずがない。結局、来て手を貸すことになった。

そもそも高橋祐介としても、小林美穂が毎日外へ出て面倒を起こすくらいなら、家で野菜でも育てていてくれたほうがよかった。

そのとき小林美穂は車椅子に座ったまま、高橋祐介に顎で土を示した。

「ほら、あの臭っさい泥、見える? あそこがいちばん肥えてるのよ」

高橋祐介は黙ったまま、手を止めずに掘り続けた。

すると小林美穂は急に語気...

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