第377章 子どもを堕ろす

福田彩花は、藤原家の人間が「離婚はしない」という結論を受け入れたのを見て、内心ほっとしていた。

本当は――この子を産みたくないのは、彼女自身だったのだ。

なにしろ父親は、生理的に受け付けない男。

妊娠させられただけじゃない。性病までいくつも移されている。

思い出すたび、福田彩花はあの男を殺してやりたくなる。

「心配しないでください。月曜に中絶の予約は入れてあります。この子は……すぐにいなくなりますから」

福田彩花はきっぱり言い切った。

その言葉を聞いて、藤原おばあさんはようやく満足げに口を開く。

「よし」

空気が落ち着いたのを見計らって、福田彩花は小さく息を吐いた。

「あ...

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