第408章 高橋さんの腕前

尾川家は、そもそも組の件で評判を落とした。

その上、丹精込めて育て上げたA隊が深山で全滅。

いまや尾川家の地位は急降下し、松本家にも及ばないと囁かれる始末だ。

誰も「全部、高橋祐介の仕業だ」と証明できるわけじゃない。だが、皆の腹の底ではそう思っている。

あれをやれるのは――高橋さんしかいない、と。

とりわけ上田明は、深山で高橋祐介がA隊の九人を易々と斬り捨てた光景を目の当たりにしてから、もう彼を神のように崇めていた。

最初に高橋祐介の前へ歩み出たのも、その上田明だった。

足取りは速い。いっそその場で跪きそうな勢いだ。

深山で受けた衝撃が、あまりにも大きすぎた。普通の人間が持て...

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