第417章 後悔したくなった

鶴来大智は、もうどうすればいいのか分からなかった。

だが、あれは自分の口から出た言葉だ。これだけ大勢の前で、約束を反故にするわけにはいかない。

とはいえ、ここにいる連中なんてほとんど知らない。今さら信義を失っても――別に痛くもないのではないか。

いや、違う。

彼は本来、松本夢子との縁談のためにここへ来たのだ。今日これほど恥をさらしたうえ、さらに約束まで破れば、松本夢子との話はもう二度と転がってこないだろう。

鶴来大智が逡巡していると、上田明がふいにスマホを取り出し、口を開いた。

「鶴来さん。さっきの一部始終、こちらで録画しています。賭けの約束を守らないなら……この動画をT市のほう...

ログインして続きを読む